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神楽坂 肌と爪のクリニック

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神楽坂「肌爪日記」クリニックブログ

ファーストピアスで医者が気をつけて欲しいと思うこと

私のクリニックではピアストラブルの治療をたくさん治療していますが、本日は医師としてファーストピアスをあける時に気をつけて欲しいことについてお話をさせていただきます。というのもピアストラブルの多くがファーストピアスの失敗によるものだからです。特にセルフのファーストピアスはトラブルが多いのですが、私の受けた相談の中には・・・

・左右で位置がずれた

・ピアスを刺す角度がそろわず、つけたピアスがあべこべの方向を向いてしまう

・場所が不適切なためせっかく買ったピアスがつけられない

・同じ耳に二ヵ所をあけたら距離が近すぎてピアス同士が当たってしまいつけられない

・開け直しているうちに使わないピアス穴がどんどん増えてしまった

なかには、場所が不満であけてくれた友人とケンカになってしまったという話しも伺いました。

確かにファーストピアスに健康保険は使えませんし、費用(医療用品質ピアスと医師の技術料)も1万円前後と決して安くはありません。でもキレイにあけて貰えますし、ファーストピアスでトラブるとその後生涯に渡って様々なトラブルが続くことも珍しくないのです。経験ある医師によるピアッシングは安心で快適なピアスライフを楽しむためには充分に見合う投資だと言えます。

ファーストピアスで気をつけて欲しいこと

1.いつあけるか?:本人がピアスの社会的な意味とピアシングに伴うリスクを充分理解し意志決定できる年齢であること、16才以上になるかと思います。未成年の場合は保護者の同意があること。お子さん同士でおかしな場所にあけてしまい、お母さんに連れられて開け直しに来院される方もいらっしゃいます。校則など社会的ルールに反していないことも大切です。妊娠中はケロイド発生のリスクが高まると言われているので避けてください。

2.どこであけるか?:トラブルを少なくするため病院であけるのが望ましいです。痛みが少なく、キレイにあけることができますしトラブルにも対応して貰えます。またピアス穴を開けることは医療行為(法律用語では医行為)なので、医師ではない人がピアスを開けることは厳密には違法です。ただしご自身やお友達があける場合は仕事として行うわけではないため違法にはなりません。

3.どこにあけるか?:ピアスの位置についていくつか医学論文がありますが、どれも何十年も前のものでさすが時代遅れです。当院では多数のピアッシングとピアストラブル治療の経験から、耳たぶの付け根(下耳底点を通る垂線)から7ミリ、耳タブの縁(耳垂遊離縁)から5-7ミリを基準としています。この基準をもとに患者さんの好み、耳タブの形状(水平型、遊離型、癒着型)、耳たぶの左右差、耳介頭蓋角(耳の立ち方)、すでに開いているピアス穴や傷跡等との位置関係から微調整を行い、安全な場所を探してペンで印をつけてお見せします。患者さんに確認していただき同意が得られればそこにあけます。また軟骨部は血流が悪いため感染しやすく、組織が硬く傷つけやすいためケロイドや軟骨炎による変形のリスクからお勧めしません。耳たぶのどこまで軟骨があるか正確に知らない方も多いのですが、あまり上のほうにあけないほうが無難です。

4.どうやってあけるか?:医療機関ではピストル型の医療用ピアッサーが多く使われています。専用の医療用ピアスをセットして使用し、千分の数秒というほぼ一瞬で穴開けとピアス装着が完了します。市販のピアッサーと比べて、痛みが少ない、一瞬で終わる、位置や角度がずれにくいといったメリットがあります。逆に市販のピアッサーも問題点はこの刺入速度が遅いため痛みが強い、一瞬ずれて斜めにあけてしまう、ピアスの質が悪いなどがあります。またあける人もあけられる人も不慣れなためそもそも左右で位置が違う、顔が傾いていたり耳たぶを引っ張るなどで斜めに開いてしまう、あける場所がファッション優先で端過ぎるなどがあります。

5.麻酔を使うか?:病院であってもピアッサーであける場合は局所麻酔は使いません。ピアッシングより麻酔の注射のほうが痛いからです。但しトラガスなどピアッサーが入りにくい場合は局所麻酔の注射をして、太い注射針で孔を開けてピアスを通すこともあります。なおトラガスは軟骨部なうえに狭い場所なので特にトラブルが多いです。

6.医療用ピアスとは何か?:ファーストピアス専用で構造はスタッドピアスで市販ピアッサーも同じです。材質は骨折手術でも使われるサージカルステンレスやチタンです。良いピアス穴を作るために普通のピアスより軸が太く、長さは耳タブによって選ぶ事ができます。またスムーズな穴開けのため軸の先端はやや尖っていて、固めのキャッチで外れにくくなっています。皮膚にめり込むのを防ぐために石やキャッチが大振りにできています。

7.ファーストピアス後の管理は?:1日1回シャワーの時に、耳たぶを軽くすすいだあと、ピアスの石持って半周だけ回してください。その時以外はピアスに触れないこと。ピアスによる赤みや腫れの最大の原因だからです。

8.消毒はしなくていい?:病院によってはファーストピアス後に消毒を勧められることがあると思いますが、消毒液はカブレが多く、ピアスをすすぐのも不十分になりがちでむしろ逆効果。そもそもピアスを消毒しないと化膿するとか水に濡らすとバイ菌が入るというのは、失礼ながら医学的に時代遅れの考え方です。毎日シャワーですすぐだけで充分清潔を保て、むしろトラブルが少ないです。

9.セカンドピアスの選び方は?:1.5〜2ヶ月後にセカンドピアスに入れ替えます。素材は18金やプラチナ、チタンなど肌に優しい素材がお勧めです。粗悪品も多いので必ず信頼出来る店舗で購入しましょう。デザインはピアスヘッドが3ミリ以上のスタッドピアスで軸の長さに余裕があるものを選びましょう。耳たぶを締め付けないようキャッチに1ミリ以上余裕を持たせて下さい。最初の2年間はフック型や重いピアスも避けましょう。


10.ピアスに不慣れな間に気をつけることは?:ピアス穴を傷つけないようにピアスを入れる時には慎重に。お出かけ前など慌てている状況でピアスをつけないで下さい。ピアス軸の先端に軟膏をつけると滑りがよくなり壁を突き破ることがありません。ピアストラブルの多くはピアスをつけはずしの時に起きるので頻繁につけ外ししないで下さい。安定しない間は自然とピアス穴が狭くなることもあり、そこに無理に入れると傷つけて腫れます。傷つけるくらいならピアスをつけっぱなしにしているほうがトラブルは少ないのです。


11金属アレルギーを防ぐためには?:ピアスを複数あけるとリスクが高まることが分かっています。また金属が汗や海水にふれると金属アレルギーを起こしやすくなるので汗をかきやすいときや海水浴の際はピアスを外して下さい。これはピアスに慣れた後も同様です。

・最後に病院選びについて。ピアスは皮膚科や形成外科、美容外科などであけてくれることが多いです。どの医療機関を選ぶかは難しいと思いますが、次のうち二つ以上を満たせば、まず安心だと思います。

1.あけるだけでなくトラブル時の対応もしっかりやってくれること:ホームページに明記されていますか?

2.ピアスの素材やデザインが複数から選べること:5種類以上選べるか電話で確認しましょう。

3.皮膚科か形成外科の専門医が直接あけてくれること:予約の時に電話で確認しましょう。

4.ピアス以外に消毒液や対策品の購入を勧めてこないこと:これは事前の確認が難しいかもしれません。

今回は私が日頃の診療を通じて感じているファーストピアスで気をつけて欲しいことについてお話ししました。ファーストピアスを正しくあけて、安全で快適なピアスライフをスタートさせて下さい。

神楽坂肌と爪のクリニック 形成外科|腫瘍皮膚科|美容皮膚科
院長 野田 弘二郎(日本形成外科学会専門医)
副院長 野田 真喜(女性・日本形成外科学会専門医)
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院長野田 弘二郎
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